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12歳の少女が見た昭和57年 私の中学は校内暴力で大荒れ「ナイカ」ではられないプレイバック「昭和100年』

2024-10-05

12歳の少女の目線で振り返る昭和57年

当時の出来自や世相を「12歳の少女」の目線で振り返ります。ぜひ、ご家族、ご友人、幼馴染の方と共有してください。

入学への恐れ

中学校に入学したくない。私の学区の中学校は校内暴力が酷くなっているからです。よく行く保健室の隣にもリーダーや友達の恐ろしい中学生がいて、入れない。

校内暴力と学校の様子

そのうちのボンタンに短ラン、中ラン、長ランスタイル。たまに平気で吸っている。先輩を殴った生徒もおり、春の進級式には学校にパトカーが来て警官が見張る中で行われていたそうだ。同じような学校が全国に600校以上もあったらしい。

友達との葛藤

私は立ち向かう余力がなく、友達もまともにこの中学に通うからやり方がないけど、小学校のクラスの中にはつっぱりに怯えて中学生とつるんでいる男の子もいて嫌になる。そういう気分を淡々と吐くのか知らない。

社会の出来事

この年は、大勢が亡くなった出来事が多かった。2月8日の未明に起きたホテルニュージャパンの火災では33人が死亡、逃げた人が30人以上いた。翌日には福岡発の日航機が羽田空港に墜落、24人が亡くなり149人が怪我をした。2日続けて大きなニュースがあったことにもため息が出た。テレビのリポーターも同じ人がよれよれになって現場から中継していた。

防げた事件

そうだ、これらは防げた事件だったらしい。ニュージャパンはスプリンクラーなどの消防設備が充実していなかったことが問題になり、日航機は機長が逆噴射装置を動かしたことが原因だったようだ。

自然災害の影響

7月には長雨でものすごい集中豪雨があり、死者や行方不明者が300人近くにもなった。有る場所では1時間に187ミリの雨を記録した。どのくらいの量かお父さんに聞いたら「1日でその量でも大変なことになる」と言っていた。

海外の紛争

世界では4月に「フォークランド紛争」が始まった。「戦争」じゃなく「紛争」と言っているが、私には違いがよく分からない。「戦争」と呼んでいる国もあるそうだ。世界では時々、私のよく知らない国で争いが起きるが、今回も有名なイギリスとアルゼンチンだったので驚いた。こんな大国同士の争いは第二次大戦以降に起こっているニユースで言われているから密かに恐かった。2カ月半くらいで終わったものの、双方で900人以上死者が出た。

暴力への恐れ

私は争いとか嫌いなのですが、暴力が続くことが耐え難く、仲間を追いやるように成長している。だが先日、大林宣彦監督の『転校生』という映画を見て、男も嫌でもついていかなきゃいけないなと思った。普通の男とはもう少し好意を持つように思う。

周りとの関係

友達からは「あなたはクラスの子とあまりしゃべらないからニカがそんな風に思われてるよ。もっとニカに鳴らなきゃ」と言われた。この言葉は最近はやっていて、性格が明るいとは限らず、周りにうまく合わせる人が「ナイカ」、そうでない人が「ニクラ」と呼ばれていたらしい。私はそうさっそく中学校へ行くつもりだが、自分らしくて、だから自分らしく中学に行ってみようと思った。

自覚すること

廃れた中学校で、周りに合わせられる「ナイカ」ができなくても、私もそれを自覚していようと思う。