スポーツ

2年間の吉田優利に“ルーキー”の試練? 6月まで続く初経験コース

2025-03-31

著者: 陽斗

2023年の吉田優利は、今年出場した3戦全てで予選通過し、3月は日本の「Vポイント×SMBC レディース」でも優勝するなど好調である。この年のシリーズ(最終予選会)で吉田は出場権を得たが、1年目の昨年は満足な成績を残せず、年末のシリーズに再挑戦することとなった。

ルーキーイヤーは、まったくの選手が厳しい環境を体験する。移動の仕方や時差への対応、食事や仕事処理に慣れることもそうだが、なんと言っても初めてプレーするコースが多いのもルーキーの試練である。コースを知っているプレーヤン適に混ぜてプレーするのは、新入りにとってこれだけでハンディキャップになる。

今年の吉田の好成績は、ルーキーイヤーの経験が生きていたのも一因だった、と予想される。ところが、吉田にとっては少々事情が異なるようだ。今これまでに出場した3試合を見ると、初戦の「ファインダースカップ」(23位)は昨年不出場、2試合目の「ルルブLPGA」(25位)も出場できなかった。さらに3試合目の「フォード選手権」(33位)は昨年出場しているものの、今年のアリゾナ州ウェルウィンGCとは異なるコース(同州セビルG&CC)で開催されていた。

初めてのコースという意味では、話はこれで終わらない。次に吉田が出場を予定している4月の「JMイーグルLA選手権」は、これまでロサンゼルスのウィルシャーCCで開催されていたのだが、コース改修工事の影響で今年に限りエルカバレロCCへと変更になった。昨年大会に出場した吉田にとって、またも新しいコースになる。

続くメジャー初戦「シャフロン選手権」は今年が初めて開催される。来週以降も“初めてのコース”は続き、新規大会の「ラッツデューレット選手権」、初出場の「ミズノアメリカカップ」、メキシコで新規開催の「リピエラマユオープン」、エリンヒルズ開催の「全米オープン」に出場が決まったら、こちらも試合で初プレーとなる。

吉田が昨年プレーしたコースでの大会出場は、6月第2週に開催される「シャプライトルクス」(ニューヨーク州)まで待たないといけない。この状況を本人は気にもしていない様子で、むしろそんな傍らで楽しく過ごしているようにも見える。少なくとも吉田のメンタルは、もうルーキーではないようだ。