健康

4iとBG薬で糖尿病性合併症発生率に差はない—4年間の後方視的解析|医師向け医学ニュースはケアネット

2024-10-10

著者: 愛子

血糖管理のための第一選択薬としてDPP-4阻害薬(DPP-4i)を使用した場合とビグアナイド(BG)薬を使用した場合で、合併症発生率に差がないという研究結果が報告された。静岡大学健康医学大学院の中田英仁氏、アライドメディカル株式会社の大野信充氏らが行った研究の結果であり、詳細は「PLOS ONE」に8月9日に掲載された。

この研究は、過去に糖尿病と診断された患者を対象に、DPP-4iとBG薬の使用が合併症に与える影響を比較したもので、両種の薬剤が糖尿病性合併症の予防において同等の効果を示していることが明らかになった。具体的には、心血管系疾患、腎機能障害、網膜症などのリスクは、どちらの薬剤を使用した場合でも大きな差異が見られなかった。

研究の結果は、医療現場での糖尿病治療に関する新たな指針となる可能性があり、医師にとっては患者の状態に応じた薬剤選択が益々重要になっていると言える。糖尿病は慢性的な疾患であり、合併症のリスクを適切に管理することが患者の生活の質に直結するため、今後の研究や治療方針の見直しが期待される。