ビジネス

9月のFOMC、利下げ幅で対立!支持は「0.25%」

2024-10-09

著者:

【ワシントン=高見俊】9月に利下げを開始した米連邦準備制度理事会(FRB)の内部で大きな意見対立があったことが、9日公表されたFOMCの議事要旨で明らかになった。特に、経済・物価の先行きについて多数派は慎重な見解を示し、今後の利下げも波乱含みである。

9月17日~18日に開かれたFOMCは通常の幅の倍となる0.5%の利下げを決定した。これに対し、ダウマン理事は0.25%の利下げを主張し、今後の経済動向に応じた柔軟な対応が必要と強調した。

新たな景気刺激策が求められる中、FRBは利下げを中長期的な視点で推進しているが、一方で物価上昇率や労働市場の堅調さが指摘されており、過度な利下げは経済に悪影響を及ぼす可能性も懸念されている。

世界経済が依然として不安定な状況にある中で、米国の金融政策は他国にも多大な影響を与える。特に、利下げを続けることでドル安が進むことにより、輸出産業への恩恵も期待されているが、その一方でインフレ圧力が高まるリスクも考えられ、FRBの決定には慎重さが求められる。

今後のFOMCは11月に予定されており、利下げの継続やその幅について再び激しい議論が展開されることが予想される。果たして、FRBはどのような決定を下すのか、注目が集まる。