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アリスオーヤマ、米国工場で日本向け製品の生産拡大!トランプ関税受け - 日本経済新聞

2025-04-21

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アリスオーヤマが米国市場で逆境を乗り越える

アリスオーヤマ(仙台市)は21日、米国の4工場で、合計1300万ドル(約18億円)を投じて日本向け製品の生産を拡大することを発表しました。中国・大連にある工場がトランプ関税の影響で米国市場への輸出環境が厳しくなったため、日本国内での生産体制を強化することを決定しました。

新工場は医療用マスク生産に特化

パンシルベリア州の工場では、ポット用シートの生産ラインを新設し、12月に稼働を開始します。また、ウィスコンシン州の工場では、医療用マスクの生産設備を新設し、6月に運用を始める予定です。これらの新しい製品も現在は中国の工場で生産されており、米国へ輸出されていますが、アリスオーヤマは国内経済の中での競争力を高めるため、これらの生産を米国内に移することにしました。

競争力を秘めたプラスチック製品の生産能力

米国工場では、現在、類似のプラスチック製品を国内向けに生産しています。アリスオーヤマは競争力を高めるため、自動化設備を導入し、効率的な生産体制を築いています。新たな生産設備からは、さらなる需要の取り込みを目指し、迅速に製品を供給できるよう常に準備しています。

中国市場との競争に勝つための新戦略

同社は中国工場から米国市場へのサプライチェーンを強化しつつ、競争力を維持するための新戦略を打ち出しています。現時点では米国市場からの引き合いに対して大きな影響はないとしていますが、中国市場からの輸出を持続的に行うために、効率的な生産体制が不可欠です。アリスオーヤマは、未来の市場を見据えて急速に変化する経済状況に適応し続けています。