
「Bigscreen Beyond 2」発表。レンズが大幅に進化し、アイディスプレイ版も
2025-03-20
著者: 海斗
アメリカのBigscreen, Inc.(ビッグスクリーン社)は、世界最小クラスのパソコン用VRヘッドセットの次世代機「Beyond 2」を発表しました。
「Beyond 2」シリーズの特徴
レンジの進化
広い視野角と高い解像度
前世代機「Bigscreen Beyond」と今回の「Bigscreen Beyond 2」シリーズの一番の違いは、レンズの大幅な進化です。新しいパンクラスを採用し、対角視野角(Diagonal FOV)は116度となりました。また、ディスプレイには前世代機と同じ1インチのマイクロOLEDディスプレイを二つ使用しており、片眼で2,560 x 2,560ピクセルの超高解像度を実現しています。これらのスペックは、現在市場に流通しているMeta Quest 3やValve Indexよりも広い視野角と高い解像度を誇ります(注)。
高発色
90Hzまたは75Hzで動作するOLEDディスプレイは、他社のVRヘッドセットで一般的に採用されている液晶ディスプレイよりも高コントラストでVR世界を表現します。
見え方の改善
新しいパンキャリブレーションでは、「明るさ」と「グレア」も大幅に改善されました。前世代機からデザインが一新されたレンズでは、端から端まで鮮明に像を通し、像が鮮明に見える「スレーツスポット」の領域も広がりました。
注:「Bigscreen Beyond 2」の視野角は、対角線が116度、水平方向が108度、垂直方向が96度となります。一方、Valve Indexの視野角は、対角線が114度、水平方向が110度、垂直方向が110度、Meta Quest 3の視野角は、対角線が110度、水平方向が108度、垂直方向が99度となります。この数値はWIMFOVによりますが、最短のアイリリーフ(レンズと目の距離)とデフォルトのアクセサリーを使用して測定されています。
IPD調整機能
VRの画質を忠実に表現し、目の疲れを軽減するために、左右のレンズ&ディスプレイの位置を個別に、自由に調整できるIPD調整機能を新たに搭載することにより、レンズ&ディスプレイをベストポジションにセットできるようになりました。
「Beyond 2」シリーズでは、右と左のレンズ&ディスプレイの位置を個別に、自由に調整できるIPD調整機能を新たに搭載しています。
フォルムがさらに軽量化
「Beyond 2」の本体重量はなんと107gで、前世代機より16%軽くなりました。これはMeta Quest 3やApple Vision Proの1/6~1/4程度の軽さです。
新しいカラーバリエーション
「Beyond 2」シリーズは、3色展開となります。前世代機と同じ「カーボンブラシ」に加え、内部の構造が透けて見える「スケルトン」と、VRヘッドセットとしては前例のないピンクのカラーバリエーションが追加されました。
高い実用性のヒローマウントとライトシーリング
前世代機の「Bigscreen Beyond」ではカスタムファーストピッケストを採用していました。お客様にiPhoneで自身の顔3Dスキャンして投げ、そのデータを元に顔に完璧にフィットするカスタムファーストピッケストを制作して同梱しています。「Beyond 2」シリーズでも引き続きカスタムファーストピッケストを採用していますが、新しいマウント「ヒローマウント」を利用できることにより、レンズ&ディスプレイをピストポジションにセットできるようになりました。
また、「ヒローマウント」は暗視ゴーグルからインスパイアされた新しいアクセサリで、VRヘッドセットをあらゆる角度に固定でき、本体の傾きや顔との距離を調整できます。この「ヒローマウント」で使用できるカスタムアクセサリー「パルス」もその一つです。さらに、(前記の)カスタムファーストピッケストの価格は、必須にはなりますが設計後、入手することが必須となります。
さらに、頭にヒローマウントを固定するストラップは「ソフトストラップ」や「純正オーディオストラップ」など、その他のサポートパッケージが使用可能です。ヒローマウントは2025年第三四半期の出荷を予定しています。
法人利用に最適
新しいレンズ、IPD調整機能、高実用性のヒローマウントが搭載された「Beyond 2」は法人利用にも最適です。宇宙、航空、自動車、原子力、ロボットなどの産業で現在導入が進んでいます。
アイディスプレイ環境向上
「Beyond 2」シリーズは、ブラウザエクスペリエンスである「Beyond 2e」を搭載しています。フラグシップタッチパッド、VRChatなどのユーザーインターフェイスもサポートしており、詳細な操作体験が期待されます。