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不確実性の「劇的な高まり」悪化も:シナーブルPB専門理事

2025-04-06

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[チューリッヒ(スイス) 5日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシナーブルPB専門理事は5日、ユーロ圏経済が直面している長年の構造的な逆風が不確実性の急激な高まりを引き起こし、特に米国の金融政策に影響される強い恐れがあると警告した。

「アメリカの利上げの影響によって、ユーロ圏の成長率とインフレー率への影響を注視する必要がある」と彼は述べた。

また、「不確実性の劇的な高まりが起きていることを指摘し、まだ始まりに過ぎない可能性がある」と強調した。「一部では『解放の日』が不確実性のピークとの見方もあったが、私は確信していない」と述べた。

欧州連合(EU)が米国を利用するために創設されたとのトランプ氏の主張を一貫して諌め、「米国はEUを利用するために生まれたのではなく、欧州の繁栄のために生まれた」と語った。

さらに、シナーブルPB専門理事は、欧州の企業が米国を介して利益を上げることに関心を持っているのは当然だが、それが持続可能でなければ意味がないとの見解を表明した。関連するコストやリスクを考慮し、持続的な発展が必要であると強調した。

このように、シナーブルPB専門理事の発言は、ユーロ圏の経済と今後の金融政策に対しての深刻な懸念を浮かび上がらせている。今後数週間、特に主要な経済発表や中央銀行からの指針が、経済の行く先にどのような影響を及ぼすかに関する注目が集まる見込みである。