健康

「腸漏れ注意報」日本人の7割以上がリスクあり「やる気出ない、太りやすい」の現代病に要注意

2024-11-20

著者: 芽依

「腸の粘膜にすらできないバリア機能が下がり、全身に不調が出る症状。食生活を中心とした腸活で腸に負担をかけない生活を心がけて」そう話すのは10万人の腸を診てきた消化器専門医。患者数が増えつつあるという、その聞き慣れない「腸漏れ」、予防と対策を施しました。

近年、タンパク質不足に伴って心身の健康が損なわれることが広く知られるようになった。そのおかげか、今年8月、厚生労働省から発表された令和4年「国民健康・栄養調査」によると、年代別のタンパク質摂取量は平均70g強。女性(18歳以上)の推奨量である50gを超えており、タンパク質不足は解消されつつある。

「ところが、当院に来られた患者さんの腸粘膜状態を詳しく調査すると、7割の人がタンパク質不足でした」と話すのは平野玲郎院長。さらに、貧血や倦怠感、食欲減退など不調を訴えている患者が急増している。

「このように、当院で来られた患者さんの腸粘膜状態を詳しく調査すると、7割の人がタンパク質不足でした」と平野院長は話す。特にプラーク南口腔内科クリニックの平野院長は、その理由を「腸漏れ」に見出した。

腸漏れは、食物が腸からくるくる膨れあがり、栄養成分が効率的に吸収されなくなる状態を指す。原因としては、食生活の乱れが大きく影響している。特に、加工食品や糖分を多く含む食事が腸内環境に悪影響を与え、腸の粘膜が薄くなることがわかっている。

「腸漏れ」に関しては、主に2つの要因が挙げられます。一つ目は、タンパク質不足により腸内の細胞が正常に再生されなくなり、腸粘膜の防御力が低下すること。二つ目は、腸内環境の悪化によって悪玉菌が増加し、腸のバリアをかく乱することです。これにより、腸内に漏れた物質が血液中に入ってしまい、全身に様々な不調を引き起こす可能性があります。

「腸漏れ」状態になると、食生活を見直す必要がある。腸内環境を整えるためには、食物繊維や善玉菌を意識した食生活が効果的です。具体的には、発酵食品や野菜を多く摂取し、サプリメントでタンパク質を補うことが推奨されています。

「この状態を改善するために、まずは2週間ほどお試しで食事改善を行ってもらい、その後、腸内フローラの状態を見定めることで、体の状態を確認することをお勧めします」と平野院長は強調します。特に注意が必要なのは、腸漏れが進行すると、慢性的な疲労感や倦怠感、さらには精神的な問題を引き起こす可能性があるためです。

腸漏れを改善するには、腸を健康に保つための習慣を身につけることが不可欠です。毎日の食事に意識を向け、腸内環境を整えることで、心身ともに健康的な生活を送る助けとなるでしょう.