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長期的な市場回復の兆し、8月と9月の記録的メルトダウンを乗り越えて

2024-10-12

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現在の金融市場を大まかに見てみると、米国株が最高潮を更新し、企業は不安定な経済を見せることなく、コモディティは世界経済を追いかける楽観的な見方に支えられ、底堅く推移している。

が、これを抜き出すと、先行きが不透明になっている。表向きは堅調でも、ボラティリティが最も全体の資産クラスで同様に目立つ。8月と9月に状況が大きく不利に動いたため、相場急落で不意を突かれたトレーダーはヘッジに趨勢し、プロテクションのコストを相場と同じように押し上げている。

JPモルガン・チーフマーケットストラテジスト、エイミー・ルーバーマン氏は「可能性が低く、非常に悪いインパクトが起こる確率が高くなっている」と分析。「8月のVIX急上昇後、市場は正常化し、最高値を更新したが、根本的な『迫害』は高止まりしている」と述べた。

投資家が不安を感じている時に資産価格が上昇することはよくあるが、今の状況は特に極端で、強気な局面には投資家の補助感を示している。資金の流入の減少が投資家の懸念を刺激しているため、米国株市場の活発な動きは、逆に市場に不利な影響を与えかねない。

一方で、8月上旬と9月の相場急落はトレーダーの記憶に新たな強気な持ち越しを示すため、投資家の安定感を表す指標は警戒感を示している。株式のCBOTブルーティリティ指標(VIX)と国債のCBOT金利はまだ月初から急上昇した。

決算シーズン

夏の混乱に打ち勝ったトレーダーたちには、米大統領選に向けた行く先不透明な政治環境や中東情勢への対策などが注意されている。35種の株式利益率(SPX)が2021年以降の高水準を記録しており、決算シーズンが次の試金石になるだろう。利上げで次の試練を迎える可能性がある。次の四半期の利益は14%増と、ここ数年で最も小さな予測に加えて、投資家は今後数カ月で企業利益が持ち直すかどうかを見極める必要がある。

市場の急変動が続いているが、これからの成長を見込むトレーダーたちは、米国でのテクノロジー企業や消費者関連の業績を今後のキーポイントとして注視している。ブルームバーグの調査によると、来年の earnings growth は14%に加速する見込みで、アナリストたちは来る年の成長率が14%増加すると予想している。

市場が不確実性に満ちている中、投資家たちの音楽的リズムが実際の株式市場での行動にどう影響するかが今、最も重要なポイントであると言える。