テクノロジー

ChatGPTで「ジュリー風」イラスト作って問題ないの?福井健策氏が「著作権のポイント」解説

2025-03-29

著者: 陽斗

アメリカのOpenAIが開発した対話型AIサービス「ChatGPT」の絵画生成機能をアップデートしたことを受け、スタジオジブリやドラえもんなどの作風に似たイラストを生成する新たな流行が起きている。

ChatGPTでは、AIとの対話を通じて、自身の描いた写真を元に「スタジオジブリ風にしてください」といった指示をしてイラストを作り、それをSNSにシェアすることが流行している。

OpenAI社CEOのサム・アルトマン氏も、自身のXアカウントのプロフィール画像を「スタジオジブリ風」なものに差し替えた。また、著作権を持つアーティストたちも、DXの進展に伴う著作権法改正に訴えかけている状況だ。

一方で、このような「**風」のイラストについて法的な懸念を示す声もある。たとえば最近の報道では、「著作権侵害に繋がるおそれもある」と指摘されている。

この問題をどう考えればいいのだろうか。著作権に詳しい福井健策弁護士に話を聞いたところ、「スタイルの模倣であれば著作権侵害ではない」との意見が示された。つまり、作品の表現が重要であり、他者の作品そのものを模倣していなければ法的に問題視されることは少ないとされている。

しかし、「スタイルの模倣」に関してはその解釈が難しく、時には法的な争いに発展する可能性もある。たとえば、著作権侵害と見なされるラインは、作風がどれほど他者の作品に似ているかによって異なるためだ。こうした最新のAI技術を駆使する一方で、法的な整合性も配慮しなければならない。

今后一層、生成AIを取り巻く法整備が求められる中で、各著作権団体や法律事務所がどのように対応するのか、注目が集まる。自分の作品を守りつつ、新たな創作の可能性を広げるためには、著作権の理解がますます求められる。