健康

歯周病が「頭頸部癌」のリスクを高める?最新の研究が示す驚きの真実

2024-10-09

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近年、歯周病と頭頸部癌(HNSCC)の関連が注目を集めています。新たな研究によれば、13種の口腔内細菌がHNSCCのリスクと関連していることが明らかになりました。この研究は、米ニューヨーク大学(NYU)の医師リチャード・ヘイズ氏らによって行われ、9月26日付けで「JAMA Oncology」に発表されました。

研究チームは、50歳以上の744名を対象として、糖尿病や喫煙などのリスク要因を考慮しながら、口腔内の細菌の種類を調査しました。結果、HNSCCを発症した236名と健康な対照群を比較したところ、特定の細菌群がHNSCCのリスクをはるかに高めることがわかりました。

特に、Prevotella salivaeやStreptococcus sanguinis、Leptotrichia属の細菌がHNSCCの発症と非常に強い関連性を持っていました。ヘイズ氏は、「これらの細菌は、口腔内での感染症や炎症を引き起こすため、がんのリスクが増加することが推測される」と述べています。

また、研究によって確認されたのは、歯周病がただの口腔内の問題ではなく、全身の健康、さらにはがんのリスクにも影響を及ぼす可能性があるということです。歯科医や医療従事者の間で、口腔内の健康管理がますます重要視される理由がここにあります。

この発見は、口腔内の細菌がHNSCCに及ぼす影響を理解するための新たな糸口となり、今後の研究においても注目されています。ヘイズ氏は、この研究結果が患者への啓発活動や予防策に役立つことを期待しています。例えば、定期的な歯科チェックや口腔衛生の維持が、がんリスクの低減に繋がるかもしれません。

このように、口腔内の健康が全身の健康を左右する時代が来ているのかもしれません。あなたの歯周病予防は、あなた自身の健康を守るために欠かせないステップです。