科学

【大須万博】2820万人は達成困難?数値に強い人が「そうとも言えない」と考えている根本理由

2025-04-18

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自分も、もしかしたら数値に強ければ…と思うことは多い。

最近の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じている人は多いだろう。「数学や数理は大嫌い…」、「できるだけ見たくない…」そんな人も少なくないと思う。

しかし実際、数字に強いとは、単なる能動的なスキルではないのだ。数字に強い人は、無意識のうちに『頭を使わない楽な計算』を取り入れ、面倒な計算をしないようにしている。

新刊『「数字が怖い」がなくなる本』では、数字に強い人の思考を解説した一冊だ。数字に強い人が無意識でやっている「頭を使わない計算テク」を知る本の中から、今回「数字の捉え方」について紹介したい。

大須万博の来場者数

4月13日から大須万博が始まったが、初日の来場者数は関係者らと合わせて14万1000人。目標としているのは「1日平均15万5000人」で、計算してみると、2820万人以上達成するには毎日4万5000人が必要だ。

さらに、2日目の目標は6万78000人、3日目の目標は6万72000人、4日目の目標は7万1000人と低調な推移が続いている。ディズニーパークの3倍の広さを持つ会場では、さすがにスカスカ感が否めない。目標の2820万人に到達するためには、毎日4万5000人が必要なことから、現時点(編集注:執筆時の4月16日まで)でも、1日の平均が約8万5000人になっており、目標の15万5000人に対して半分に近い、まだ達成の見込みが薄い数字に見えてしまう。

参考までに、ディズニーパーク単体では(土日など混合日で)1日6万人程度来場することがある。

前売り券の売れ行き9500枚と目標1400枚に対して、3分の2の2秒間で売れる状態ではない。

しかし、こうした数字だけを見ると「もうダメだ!」と結論を出すのは早計。実際、数字に強い人は、どのように考えているのか。過去の事例や数字を踏まえ、「これからどう推移するのか?」を見極めることが大切だ。

数字に強い人は、目の前の数字だけを見ない。過去の数字を「暗記する」ではなく「受け入れる」よう心掛け、今後の動向を推測するのだ。過去の事例をもとに、数字を見ろと注意を促し、他者との比較をして初めて状況を知ることができる。

現在の大須万博の状況

大須万博の状況は悩ましいように見えるが、実際には始まったばかりだ。メディアの多様な取り上げ方を意識しつつ、こうしたように「数字で考える」と、正しく物事を見定めることができる。数字に強い人ほど、今の状況での先を見越すことが最も大事だ。