東京大学が2027年秋に新学部設立…学部長は初の外国人教授、5年制で1年次は全寮制 : 読売新聞

2025-04-03

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東京大学が2027年秋に設立する新学部「カレッジ・オブ・デザイン」のトップに、学内初の外国人教授が就任すると発表しました。この新学部は、国内外からの留学生を対象に、リーダーシップや国際的な論点に関する教育を行い、社会の変革を担う人材を育成することを目指しています。新学部の学部長に就任するのは、過去に名門大学でリーダーシップ教育を専門にしていた海外の教授です。

新しいプログラムは、全期間5年で構成され、1年次は全寮制となり、学生同士の結束力を高める工夫がされています。特に、入学者の50%を海外からの留学生とし、残りを日本人学生とする方針が打ち出されています。これにより、学際的で国際色豊かな教育環境を提供する狙いです。

東京大学における新学部の設立は2015年の薬学部以来となり、過去の実績と異なる新しい教育モデルを模索しています。特に「カレッジ・オブ・デザイン」は、企業の変革を視野に入れた、実践的な教育を重視したカリキュラムを予定しています。

新学部設立の背景には、国内外での高まる国際的な教育需要があります。東京大学は国際化を進める中で、質の高い学生を確保し、大学の競争力を高めようとしています。

加えて、東京大学の学生に占める外国人留学生の割合は約12%に達し、年々増加傾向にあることが報告されています。また、学生や教員の女性比率も過去10年で高まる一方で、まだ十分とは言えない状況であるため、新学部では特に性別の多様性を意識し、優秀な女性学生を積極的に誘致していく方針です。

この新しい試みは、東京大学が国際的な学問の中心地としての地位を確立し、多様な人材を育成するための重要な一歩となるでしょう。