世界

EU首脳会議、ウクライナ支援策で合意できず ハンガリー首相が反対

2025-03-20

著者: 芽依

[ニュース/パリ 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)は10日開催された首脳会議で、ウクライナ支援策を巡る合意に至らなかった。ハンガリーのオルバン首相が反対したためだ。オルバン首相はウクライナに対する財政支援を拡大する旨の文書を採択することに否定的であり、また、ウクライナの支援には条件が必要だと述べた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ウクライナが必要としている負担軽減策に基づく支援を求めており、EUの支援なしでは国を守ることができないと強調している。この日、EU外相も集まり、ウクライナ支援に関する重要な議論が行われる予定だ。

欧州委員会は、少なくとも150億ユーロ(約2兆円)の支援が必要だと試算しており、早期の合意が必要だと述べている。しかし、ハンガリーのオルバン首相は「条件付きの支援が不可欠だ」と訴えている。この反発は、域内での合意形成を難しくし、ウクライナにとって緊急に必要な支援がさらに遅れる可能性がある。

EUの他の加盟国はウクライナ支援の重要性を理解しており、特にドイツやフランスは迅速な合意を目指している。さらに、最新の報告によれば、ウクライナは特に冬期に向けて軍事的及び経済的支援を必要としており、他国との結束が急務であると訴えている。

次回の首脳会議は、12月16日に予定されており、次のステップを決定する場となる見込み。各国の首脳は、この問題解決に向けての具体的な歩みを求めている。さもなければ、ウクライナの状況は一層厳しくなる危険がある。