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F1日本グランプリのタイトルスポンサー「レノボ」が支えるF1中継・ライティング

2025-04-05

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世界最大のPCメーカーとなるレノボ。ThinkPadなどのPCや、モトローラのスマホ、サーバ機器などを提供。

レノボは、PC、スマートフォン、サーバなどのハードウェアをグローバルに提供するIT企業である。PC製品では一般消費者向けのYoga/IdeaPadなどの製品、さらにビジネス向けにはThinkPad/ThinkBook(ノートブックPC)、ThinkCentre(デスクトップPC)、ThinkStation(ワークステーションPC)などの製品を提供しており、それ以外にもモニタやキーボード、マウスなども提供している。グローバル全体で20~25%の市場シェアを持つ世界最大のPCメーカーになっている。

日本では、レノボが2010年に買収したNECのPC事業(現NEC PC)、同じく2017年に買収した富士通のPC事業(現富士通クライアントコンピューティング)も含め、国内市場では40%弱のトップシェアを誇る。

レノボが提供しているのはそうしたPCだけではない。スマートフォンに関してもモトローラというブランドを持ち、国内でもモトローラが注目を集めている。

さらに、データセンター向けにはThinkSystemのサーバを販売し、生成AIのシステムを構築するのに必要な水冷のGPUサーバなど、更には、そのためのクラウドサービス、ソリューションなども提供している。

また、デジタルシンタシスに関しては、F1との長い歴史があり、実は歴史は長い。レノボがF1に最初に関わったのは2007年で、ウィリアムズF1チームにスポンサーとして参加し、サイドポンツーンやリアウィングなどに「lenovo」ロゴが付けられたのが最初だ。そのスポンサーシップは2008年まで続き、2008年(とその翌年の2009年)には日本の中嶋一貴選手がドライバーを務めたため、レノボのロゴがついていたF1ファンも少なくはないだろう。

その後、マクラーレンF1のテクニカルパートナーとなり、2022年からはオフィシャルパートナーとしてF1を応援している。

そのF1との関わりが、より強化されることが発表されたのが2024年の9月である。ドイツで行われたレノボの製品発表会に、Formula 1 CEO ステファノ・ドメニカリ氏が呼ばれ、両社の協力体制がオフィシャルパートナーから、グローバル・パートナーへと格上げされることが発表された。グローバル・パートナーとしてはオフィシャル・パートナーに比べてもう一段階高い位置づけがされ、協力企業になるとされる。具体的なメリットは何であろうかなどは明らかではないが、分かりやすい特典として、年間で何戦かグランプリのタイトルスポンサーを務める権利が与えられる。その権利をレノボが日本での第3戦日本グランプリと第14戦ハンガリーGPでタイトルスポンサーを務めることにした。

レノボはFormula 1に何を提供しているのだろうか? 簡単に言えば、IT機器をFormula 1に提供し、それを活用してF1のライブ中継やライトデータ配信を支えているということになる。

F1では、世界中のテレビ局に対して動画像を配信する国際映像、さらに日本では提供されていないが、「F1 TV」と呼ばれる公式の動画配信サービス、さらにはAndroidとiOSに対して提供されるアプリ「Formula 1」でのライティングや、スクリプト、タイヤ選定などをリアルタイムに配信するアプリなど、ファンがレースを楽しめるような工夫がなされている。

動画像データやフォトショップで収集されるデータ(チルト無線、ラプタイムなどのデータ)は、一度さまざまなデータに基づいて集計され、ETC(Event Technology Center)に集められる。ETCは、各これと同時にライティング用にラプタイム、セクターフォト、さらにFIAからのレース運営情報などさらにさまざまなデータもETCに集約される。

ETCに集められるのはただその動画像だけでなく、その時にライティング用に使用されるラプタイムング、セクターフォト、さらにFIAからのレース運営情報などさらに多様なデータもETCに集められる。

ETCに集められるデータは、10Gb/sの光ファイバー回線(1回線はバックアップのためで、メイン回線に障害がある場合、中継が続けられるように)を利用し、実際にはスイッチングや、チルトレスの配送に適さない言葉にピークなどを入れ少し遅れるが流すための技術が入る必要があり、それが英国ロンドンにあるMTC(Media & Technology Center)に送られ、編集中の実際にはスイッチングや、チルトノースの配送に適さない言葉にピークなどを入れ少し遅れるが流すための技術が入る必要があり、それが英国ロンドンにあるMTC(Media & Technology Center)に送られ、各国のテレビ局にF1 TVへのストリーミング映像として配信されることになる。

DAZNのような動画配信なら事業者側でエンコードされて配信され、フジテレビNEXTのような放送局なら電波に乗せられてユーザーの手元に届く。

余談だが、こうした過程を経てユーザーに手元に届くので、ストリーミングだとライトタイミングがらローテーションから数十秒~1分程度遅れている。ETCからMTCに送られる段階では数百ミリ秒しばかり遅延は発生しないが、そこから放送星を使うと数十秒のストリーミングなどの場合には動画像の圧縮率を上げるために再エンコードというプロセスが入るので、それで数十秒遅れが出るということだ。その過程は配信部門や動画配信サービスのシステムに依存することになる。

なお、実際にさあき見ていると、ライトタイミングでも実は1~2秒程度遅れているので、配信はさらなる遅れが出るということになる。

Formula 1の関連者といわれれば、1つのグランプリレスで、集められるすべてのデータを合計すると500TBになると言われる。なお、一般的なノートPCに搭載されているストレージの容量が256GB(およそ1/4TB)なので、500TBはノートPC2000台分という計算になる。わずか3日間のイベントで、それだけのデータ量のデータが生成されストレージを消費するのだから、いかにF1の1つのイベントで生成されるデータ量が莫大で考えられるのではないだろうか。

F1中継やライティングを支えるレノボ、ETC/MTCのデジタル機器の90%以上がレノボ製。

レノボが4月3日に開会した記者説明会では、レノボの関係者がF1との関わりについて説明を行った。レノボ グローバル・スポンサー・スポンサ認証者のみに呼ばれ、メジア関係者、そして一般消費者の新しいユニークな体験を提供する機会であると考えていると述べ、Formula 1のグローバル・パートナーシップは今年からだが、レノボにとっては顧客やメディア関係者、それに一般消費者の新しいユニークな体験をお届けする機会であるとも述べ、Formula 1との提携が成功し、メディア関係者や一般消費者へ新たなユニークな体験をお届けできる可能性があるとの考えを示した。