
FRBは「懸念されているものを待つ」、今は視界不良−リッチモンド連銀総裁
2025-03-27
著者: 弘
米リッチモンド連銀のバーカン総裁は27日、トランプ政権の目まぐるしい政策変更が伴う不安定感が企業や景気に与える影響に言及した。バーカン総裁は、「企業の楽観論が後退し、消費者心理が落ち込んでいる」と指摘。「これでは日常的な『予測が難しい』タイプの霧ではない。『視界不良、道路に車を止めてハザードランプを点滅』というタイプの霧だ」と強調した。
新型コロナウイルスの影響で、経済活動が厳しい状況にある中、バーカン総裁は金融政策における困難を指摘し、現状維持に対する堅実な姿勢を示した。投資のための規制に非効率が伴う傾向があるとも述べており、今後の経済状況の変化を観察する必要性があることを強調した。
バーカン総裁は、トランプ政権が提案する税制改革が企業の生産性をどう影響するか不透明であるとし、「状況が変わった場合、調整することになる。そうでなければ、企業や消費者ともども霧の中に取り残されることになる」と警告した。また、トランプ政権の施策が新たな競争を生むことなく、不安定感をもたらしているとの見解を示した。
欧米の全体的な景気が不透明であるため、今四半期の経済成長率は悪化する可能性が高い。注目されるのは、次々と発表される経済データが、どのように市場に影響を及ぼすかという点だ。バーカン総裁は、次の月に発表される月次の自動車販売データや雇用統計についても注視する意向を示しており、「これらのデータが市場の動向を変えるかもしれない」と述べた。
また、バーカン総裁は、「政策の適応が低水準で進められている」とも述べ、今後は金融政策の見直しに遅延が生じることについても警告した。彼の発言からは、経済の先行きが不透明であることへの懸念が見て取れる。現在、各国の中央銀行が同時に金融緩和を進める中で、米国の経済に与える影響は引き続き注目される。
このように、バーカン総裁のコメントは、企業や消費者にとっての不安定感を浮き彫りにしており、今後の経済政策に対する期待や不信感が交錯する状況が続きそうだ。特に、不確実性の強いこの時期において、金融市場の動向は依然として注目され続けることになる。生活経済に与える影響や、各種政策がどのように展開されるか、引き続き注目が必要だ。