健康

がん予防に有効かもしれない脂肪酸「オメガ3脂肪酸」の正体

2024-11-24

著者: 健二

最近の研究によると、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の血中濃度は、がん発症リスクと関連があることが示されました。この研究が発表されたのは、ミズーリ州のミズーリ大学のYuchen Zhang氏が中心となって行ったもので、国際癌学ジャーナルに2024年10月17日に掲載されました。

この研究では、25万人以上のデータが分析され、オメガ3脂肪酸の摂取が多い人々は、オメガ6脂肪酸の摂取が少ない場合に、がんリスクが有意に低下していることが確認されました。

具体的には、血中のオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスが、特定のがんの発生とどのように関わっているかを検討しました。オメガ3脂肪酸は魚油に多く含まれ、炎症を抑える効果や心血管系の健康に良いことが知られています。一方、オメガ6脂肪酸は、加工食品や揚げ物などに多く含まれ、摂取過剰が問題視されることもあります。

この研究では、オメガ3とオメガ6の比率が高い状態、すなわちオメガ3が多く、オメガ6がとても少ない場合に、がん発症のリスクが低下することが確認されました。特にその効果は、特定の臓器において顕著であり、定期的に魚を食べることが推奨されています。

また、オメガ3脂肪酸は、認知機能や精神的健康にも良い効果があるとされています。したがって、がんの予防だけでなく、全体的な健康維持のためにも、オメガ3の適切な摂取が重要であることがわかります。

今後の研究で、具体的なメカニズムや推奨される摂取量などがさらに明らかにされることが期待されています。がんの予防に向けた新たな食事療法が注目を集めており、自分の食生活を見直す良い機会といえるでしょう。