健康

高齢者の市中感染、セフトリアキソンvs.スルバクタム・アンピシリン|医師向け医療ニュースは注目

2025-03-17

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高齢者における市中感染の初期対策として、嫌気性菌を抑えるスルバクタム・アンピシリン(SBT/ABPC)などが用いられることがある。しかし、カナダの市中感染に対する多発性耐性菌患者を対象とした多施設研究では、嫌気性菌抑制は院内死亡リスクを低下させ、C. difficile大腸炎リスクを上昇させたことが報告されている。つまり、単に感染症の治療を行うだけでなく、その治療が患者に及ぼす副作用についても考慮が必要となる。

研究の重要性

さらに、山本昇一郎(大宮大学)らの研究グループは、市中感染による65歳以上の患者を対象に、適切な抗生物質の選択が重要であることを示唆している。特に、高齢者に対するセフトリアキソンとスルバクタム・アンピシリンの効果を比較することで、より効果的な治療法を見つけるための研究が進められている。この結果は、高齢化社会における医療の進歩に役立つと期待されている。