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「高すぎる!」非難殺到のアメリカの新型戦闘機、さらなる高額化の懸念とは?

2024-10-06

著者: 結衣

未来的なイメージともに研究が進む第6世代戦闘機。性能を追求した結果、高コストとなることがすでに指摘されています。そこで問題となっているのが、競争相手とされる「軽ステルス機」です。

高騰するという課題から、アメリカのF-35やF-22、中国のJ-20、ロシアのSu-57などは第5世代戦闘機と称され、高い攻撃能力とステルス性能を特長としています。しかしそれを超える第6世代とされる戦闘機の研究もすでに始まっており、さらなる高額な戦闘機の誕生が我々の夢を膨らませています。

とはいえ、その夢を実現するには膨大な費用が必要です。将来の戦闘機は、敵との競争に勝つために、従来の優れた技術を超えた新しい技術革新が求められるからです。

アメリカでは、F-22の後続機となる次世代空中優越性(NGAD)の構想が浮上しており、これに関しては軍から強く進められています。NGADの1機当たりのコストは、約4500万ドル(約360億円)と見積もられています。

これに対し、F-35は、昨年秋に公表された数字によると、全型の平均単価は約8250万ドル(約119億円)に達しています。アメリカ空軍は、NGADでの200機調達を目指していますが、その全体の予算は天文学的な金額になるでしょう。2015会計年度には1820機が計上され、2022会計年度には10機の調達を強行しました。2024会計年度には23機が必要されている状況です。

「戦闘力の基本は数にある」と言われる中で、ランク・ケンドール空軍長官も、NGADの価格がF-35の3倍も高いことから多くの調達が難しいと述べています。彼はさらに、1機あたりのコストが「現実的な限界」であると語っています。

NGADは高性能なステルス能力のみならず、無人機とチームを組んで共同作戦を行うことを想定されています。また広大な太平洋地域での運用には必要な航空支援距離やパイロットも求められています。これらの要件を満たすならば、必然的に高いコストで重厚長大な「重機構成」になるでしょう。

さて、今後の国際情勢や防衛政策がどのように変化していくのか、触れておきたい部分です。技術革新が進む中、国際的な競争も激化しており、いかに国家の安全保障を維持するかが問われています。アメリカ以外の国でも、同様の取り組みが加速しており、その結果としての軍拡競争も懸念されています。希望と戦争の影が交錯するこの時代、今後の動向に注目が必要です。