GENDA時価総額1900億円超 社長「ゲームの勝ち筋は人だから」 - 日本経済新聞
2024-11-24
著者: 桜
--創業6年でゲームセンター業界のトップに成り上がりました。なぜ、ゲームセンターに着目したのでしょうか。
「おそらく、エンターテインメント産業自体が大きく成長していく分野であると考えています。人間を助ける技術は日々進歩しており、余暇の時間はどんどん増えています。今後はこの時間をどのように使うかが重要であり、エンターテイメントはまさにここに深く関わるものです。」
「その中で、ゲームセンターは10年間で年平均5%程度の成長を続け、成長産業と言えると思っています。それに加え、ゲームセンターと言えば、越境を含めると市場の広がりも大きくなります。2019年には米国で法人設立し、今年6月には米国で8000店舗以上の無人ゲームコーナー(ミニロケ)を運営するミニショナル・エンターテインメントとのM&Aを発表しました。年内にかけて、クロージングと呼ばれる最終手続きを完了したい。」
--創業以来、積極的なM&Aを成功の軸としてきました。
「会社を作ったとき、最初に『2040年に世界一のエンターテインメント企業になる』という目標を決めました。あと20年でその目標に辿り着くには、時代も変わっていく中、どれだけ時代のスピード感を持って取り組むかも重要です。M&Aは一般的に時間を買うものです。積極的に動かすことがより速い成長を達成したいと考え、戦略の柱にしています。」
「M&Aの実績を重んじることで、1年前と比べてもより多くの提案をいただけるようになっています。もちろん数を追い求めているわけではありませんが、幅広い選択肢があること、より良い形でM&Aを継続していけるのではないかという手応えを感じています。」
--20年、創業間もない中で業界大手だったセガのゲームセンター部門を買収した話題となりました。
「当時、我々がすごく小さな事業体であったにもかかわらずお話をいただけたこと。タイトリングもありますし、20年以上上で実務を担っている会長の片岡慎之助を信託してもらえたことも非常に大きかったです。」
--M&Aを実施する上で、どのような点が決め手になりますか。
「『世界一のエンターテインメント企業』という目標に共感できるか、M&A価格に双方が合意できるかは大事なポイントです。我々はこれまで、資金を借り入れてM&Aを実施していました。しっかりと確実に運営できる企業としてその職能を高められるか、その点焚焼します。」
「エンターテインメントビジネスを知っているコンサルティング会社と、実際にできる会社への起業支援をトータルで行いながら伸ばしていきたいと考えています。」
「これまで大手エンターテインメント企業はIPを通じて利益を分けていく常識に変わらなければならないことは間違いありません。今は、プロダクトフォーカスの営業に徹し、我々が主力事業としているゲームセンターは、IPに拠点が利便性の高い形で接続され相乗効果を得る場所として捉えていかなければならないでしょう。」
--ゲームセンターのコアとしてM&Aを続けています。セガエンタテインメントを買収し、その後GENDAの成功がいかにIPOに影響を与えていくのでしょうか。
「業界の活性化はお客様にとってもプラスになるので、今後、我々は株主やより多くの人に愛される存在になれるよう進めていきたいと考えています。」
「これによって、たくさんのユニークなアトラクションを通じて、特に若い世代の新しい形のエンターテインメントの提供に努めていきたい。さらなる企業成長に向けて、しっかりとしたステップで進めていきたいと思っています。」
--最後に、前向きなメッセージをお願いします。
「『世界一のエンターテインメント企業』というキャッチフレーズのもと、成長を続けるGENDAを皆様にも親しんでもらえることを大変嬉しく思います。引き続き、ゲームという国境を越えられる点を活かして頑張りたいと思います。」
--出所: 日本経済新聞