【シリコンバレー＝道禅直樹、ニューヨーク＝三島大地】米司法省が米グーグルのネット検索の独占を解消するため、事業分割案を提出する意向を示したことを受け、21日の米株式市場では親会社アルファベットの株が一時、前日比47%下落した。巨大テクノロジー企業への競争当局の厳しい視線が強まる中、市場全体が動揺している。

司法省は20日に公表した声明で、グーグルの検索サービスの独占状態を打破するため、複数の事業を分割する計画を発表した。この計画が実現すれば、グーグルは市場での競争を促進し、消費者に選択肢を増やすことが期待されている。特に、デジタル広告市場においては、グーグルの優位性が覆される可能性がある。

この発表後、アメリカのハイテク株に対する投資家の信頼が揺らぎ、ナスダック総合指数も下落した。特に、グーグルに依存している他のテクノロジー企業も影響を受け、EDBエンジニアリングやデータ関連企業などが急落した。

市場関係者は、今後の展開に注目しており、他の企業も同様の規制が適用される可能性を警戒している。テクノロジー株の価格バブルが崩壊しつつある中、投資家は慎重な姿勢を保つことが重要だと考えている。

今後、グーグルがどのように対応し、新たなビジネスモデルを構築するかが、業界全体に大きな影響を与えるだろう。果たしてグーグルはこの挑戦を乗り越えられるのだろうか？業界の視線が集まる中、今後の動向に要注目だ。