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関西電力、美浜原発3号機の運転停止へ!海水洪水で調査中 - 日本経済新聞

2024-10-10

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関西電力は10日、美浜原子力発電所3号機(福井県美浜町)の運転を停止することを発表した。冷却用の配管で海水が漏れたため、原子炉を停止し、その原因を調査することにした。運転停止の期間や時期については、これから検討される。

漏水は原子炉周辺の配管から見つかり、内部から海水が流れ込んでいることが確認された。5日には配管の2カ所で漏水の痕跡が見つかり、10日には直接6箇所の確認が行われ、配管の劣化や緩みが疑われる状況となっている。

現在、3系統ある冷却用配管のうち1系統で漏水が見つかったが、非常時ではなかったため、運転継続が可能であった。しかし、冷却システムに影響が及ぶ恐れがあるため、再発防止に向けた対応を強化している。運転停止後の再開に関しては、関西電力が定める安全基準に基づいて検討される。

美浜原発3号機は、冷却能通水漏れや制御棒の異常などが発生し、過去にも運転が停止されたことがある。今回の問題によって、電力供給にどのような影響が出るのか、今後の見通しが注目されている。

さらに、2023年7月に発表された電力供給状況によると、夏場の需要が急増するため、今後の電力供給に不安を抱く声も上がっている。関西電力は「需要のピークを越え、供給問題が発生する可能性もある」と警戒を強めている。