国指定史跡の硯石「道頓堀」に黒いスプレーで落書き, 観光名所に無惨な汚れ

2024-10-03

10月3日午後4時10分頃、滋賀県彦根市にある国指定史跡の硯石(すずりいし)「道頓堀」で、職員から「落書きされている」と111番通報があった。滋賀県警彦根署によると、遺跡内の道頓堀の西側壁面と入口の内側壁面に、黒いスプレーで落書きが行われていたことが確認された。落書きにはアルファベットや○△などの模様が多数描かれていた。文化財保護法違反の疑いで同署が捜査している。

道頓堀の歴史

「道頓堀」は、国の重要文化財のひとつで、江戸時代中期頃に中山家・英祖家によって築かれたものであり、1660年には堀の整備が行われた。その後の彦根藩の発展に寄与した重要な遺跡であり、地域の観光名所としても知られている。

増加する落書き被害

近年、観光名所での落書き被害が増加しており、文化財保護団体は警鐘を鳴らしている。滋賀県内の他の歴史的な遺構においても、同様の事例が多発しており、地域社会での文化財の価値を再認識する必要性が高まっている。

文化財保護への取り組み

この事件が発覚した背景には、訪れる人々のマナー向上や文化財に対する理解と尊重が求められていることがある。滋賀県は、観光地としての整備や教育活動を通じて、文化財の大切さを広めていく方針を示している。市民には、文化財を保護する意識を高め、地域の誇りを持ってほしいと呼びかけている。これにより、未来の世代に文化財を残す努力が続けられることが期待されている。