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ヘッジファンド、中国株に殺到−「選択の必要すらない」と強気派

2024-10-02

著者: 海斗

ヘッジファンドが前例のないペースで中国株に殺到している。中国当局の景気強気策で苦境にある経済の回復が加速するとの期待が背景にある。

ミヘッジファンド運営会社マント・ルーカス・マネジメントは、中国関連の上場投資信託(ETF)に強気のポジションを設定し、シンガポールのガオ・キャピタルと韓国のタイムフォリア・アセット・マネジメントは中国の大手株、特にショドニーのトライバック・インベストメント・パートナーズは中国の倍増图メソッドの推進に注力している。

一部のファンドは中国のオンライン小売企業JD.comなどを対象にコールスプレッド戦略を採用している。中国市場の動きに合わせてポジションを調整する賢明な投資家も。時折、こうした動きが下落を招くこともあるが、全体としては急成長する中国市場に対する投資家の信頼感が強まる一方だ。

最大投資責任者(CIO)のデヴィッド・アスパール氏は、「この分野を嫌悪するか、何度も失敗した人々が、今や買いを検討している」と語る。資産は景気判断とともに上昇しており、特に大手企業の株に対する関心が高まり続けている。ヘッジファンドがこの市場に流入することで、さらに多くの資金が集まると見込まれ、短期的には過去3年間に比べるとかなり急激な上昇が期待されていた。このようにして、過去の失敗から学び、できるだけ早く市場にシフトする戦略が奏功するか注目されている。

アスパール氏は続けて、「今は選択の必要すらなく、今後の数カ月間はNFTと呼ばれるデジタル資産でも注目していく」と述べつつ、特に中国株が根強く支持されている背景には、米国とチャイナの市場を比べた際に、大きな成長の余地があるからだ。しかし、過去の実績や中国の政策の変化による不安もあるため、投資家たちにはリスク管理が求められる。

また、様々な種類の資産クラスが市場に現れつつあるが、特にデジタル通貨や半導体関連企業が注目されている。最近では、日本やアジアの中小企業が中国市場に進出する動きも活発化しており、ヘッジファンドの動きとは別に、これら企業の成長戦略に対する期待も高まりつつある。このような多様な投資機会が、今後の市場のさらなる活性化を促す要因となるかもしれない。