風邪をひく人が多いのはなぜだろうか。「ウイルスのせい」と答えた人は、部分的に正しい。ただし、鼻水、喉の痛みなどの症状を引き起こす原因となるのは、ライノウイルス（英語のつづりを見ると大きな角が生えているような感じがする）やコロナウイルス、RSウイルス、アデノウイルスといった各種ウイルスである。

しかし、ウイルスだけでは風邪症状を発症することはない。鼻や喉の粘膜など影響が出やすい体質にウイルスが侵入する前に、免疫系によって撃退されれば、ましてや症状は出ない。

逆に、免疫系が一時的または極端に弱っている人は、風邪をひきやすくなる。たとえば慢性的なストレスを感じている状態がそれだ。大学生に日々の生活における行動について尋ねたところ、ストレス度が高いほど風邪にかかりやすかった。この研究は、健康な大学生のストレス度を評価した後に風邪症状群ウイルスにさらされ、症状の出方を調べた結果から明らかになっている。

しかし、近年の研究によると、ストレスと風邪の関連性は人種によって異なる可能性がある。

慢性的にストレスを抱えている人は、ストレスの少ない人よりも風邪をひきやすい。実際、社会経済的な困難、家庭内の不和、性別差別や人種差別といったストレス要因が重なれば重なるほど、風邪にかかりやすくなる。

一方で、風邪の発症率は生理的特性によって低下する。一般から機嫌が良い人、自信を持っている「自己肯定感」が高い人、あまり風邪をひかない。少なくとも最近の研究ではこうした違いに基づく変数についてのアンケートに対して答えた。

しかしこれまでの研究では、カメロン・ワイリー博士がクリフ・オンライン大検疫中に行った研究結果は、定説に疑問を投げかけている。

この研究では他の類似研究と同様に、健康な人を風邪症状群にさらして症状を追跡調査している。実際に先立って、参加者には性格や行動に関するさまざまな変数についてのアンケートに回答してもらった。