科学

火星内部の液体マグマ、初期に形成か? 関西学院大学など - 日本経済新聞

2025-04-12

著者: 陽斗

新たな火星の内部構造の発見

関西学院大学などの研究グループが、火星の内部に液体マグマが存在することを明らかにしました。この発見は、火星の形成過程やその環境に関する理解を深めるもので、特に火星の中心部における活動的なマグマの存在が初めて示されました。

国際宇宙ステーションとの連携による実験

この研究は、国際宇宙ステーション(ISS)に設置された実験装置「きぼう」を使用して実施されました。火星の中心部の成分に関連する物質をサンプルとして集め、様々な条件下でその特性を調査する中で、火星内部の液体マグマの形成可能性に関する新たな知見が得られました。

火星探査機の役割

2022年には、NASAの火星探査機「インサイト」から得られたデータをもとに、火星の地下に液体マグマの層が存在する可能性が報告されていました。実際、火星の構造において、地球及び他の惑星と異なる液体マグマの沈殿が確認され、これにより火星内部の熱や動的プロセスの理解が進展しています。

地球に似た環境の可能性

研究者たちは、火星の内部が地球のような液体マグマによって活発である可能性を示唆しています。具体的には、液体マグマが火星の表面にも影響を及ぼし、火星の過去や未来における地質学的変化をもたらすかもしれないというのです。

今後の研究の展望

この研究の成果は、今後の火星探査における重要な指針となります。また、火星の生命の可能性やその形成過程についての理解を深める手助けとなるでしょう。さらに、研究チームは、液体マグマの存在が火星の気候や生態系に与える影響についても研究を進めていく予定です。