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イギリス、米国向け自動車輸出を一時停止 関税対策検討
2025-04-06
著者: 愛子
[ロンドン 5日 ルイター] - 英自動車大手ジャガー・ランドローバー(JLR)は5日、英国で生産する車両の米国向け輸出を一時停止すると発表した。トランプ政権が輸入車に対して25%の関税を課す方針を打ち出したため、対策を検討する必要が生じた。
ジャガー・ランドローバーの広報担当者は、「新たな貿易条件に基づき、今後数ヶ月間において、米国向けの輸出を計画的に調整する必要がある」と述べた。
同社は年間約40万台の新車を販売しており、そのうち約14%が米国市場向けである。さらに、米国の自動車市場は英国にとって重要な収入源として知られている。
業界団体SMMTによると、米国は英国製自動車の輸出先として3番目の重要な市場であり、米国向けの輸出が大幅に減少することは、英国の自動車業界全体に深刻な影響を与える可能性がある。
また、他の欧州諸国も同様の懸念を抱いており、EUはこの関税措置に対抗するための施策を検討中である。こうした状況は、米国と欧州の貿易関係に新たな緊張を生む可能性があり、将来的な貿易政策に大きな影響を及ぼすことが予想される。
今後数ヶ月間、市場の動向を注視しながら、企業は柔軟な戦略を模索していく必要がある。自動車業界が直面しているこの危機は、消費者にも影響を与えるかもしれない。果たして、スタイルと性能を兼ね備えた英国製車両は、米国市場から消えてしまうのか?