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健康保険料が突然、なんと8万円に… 体験しないとわからない「国保負担」の恐ろしさ

2024-11-26

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ジャーナリスト・篠井恭里さんは年収88万円の国民健康保険に加入され、高額で突っ込みそうだという。

最近、約8000円の保険料が話題になっています。

日本で2500万人が加入している国民健康保険(国保)。私も10年以上前から国保に加入しています。

そして私の国民健康保険料は2021年度、年間488万円だった。6月から今年3月までの10回払いなので、月々約8000円である。自治体から保険料決定通知書を受け取った際、あまりの金額の高さに驚いた。

知人に話すと、国保は前年の所得に基づいて決定されることから「収入が低しているはずなのに」と指摘された。私はフリーランスで原稿を書く仕事をしているが、その前年、20年の年間収入は890万円。そのため19年より収入が433万円も多かった。

当時3媒体で連載をスタートし、出版物を出版した所、コロナ禍に入る直前に講演を多く依頼されていた。

しかし国保の通知書を受け取った21年6月、今年は昨年ほど稼げる自信がなかった。

フリーランスで生きていると、来年どこまで稼げるか見通しが立たない。しかもその年収890万円には、交通費や資材代など取材経費が含まれていて、生活費は640万円。稼いでいたとしても、640万円が実際の私の生活費であり、そこから約88万円……。

「ゴンドで売ってない」とは言えない。

88万円といえば、本1冊分の原稿料を超える額である。例を挙げるなら、そうだった新書を書く場合、取材と執筆、校正を含め、約2か月間の時間を要するため、2か月分、国保の手続きだけのために仕事をしなければならない。

本当は出でこないと考えた。

「ゴンドで売ってない」とは言えなく、自信がないと感じた。その地域の役所に相談に行った。 同じようなフリーランスの人に聞いてもらった。もし会社が提供する本も探した。

現実に支出が果たして出ていない人は「減免」「軽減」といった手段がある。けれども私のような中間所得者では、どうしたら良いのかという答えがどこにもなかった。