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緊急:トランプ政権が「規制撤廃」、大混乱に陥る米国漁業

2025-03-29

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【12日 ロイター】 - トランプ政権の規制撤廃により、利益性の高い米国漁業の多くに混乱と不確実性が広がっている。東海岸でのトラやハドックを獲得する漁船団の漁期開始の遅れが懸念され、大西洋クロマグロ漁でも混乱が起きている。漁業団体や連邦政府当局者へのリターンの取得で明らかになった。

米国漁業の規模は2010万ドル(約14兆円)。沿岸漁業を管理しているのは、連邦政府機関である米国海洋大気庁(NOAA)だ。1976年制定の法律に基づき、NOAAの海洋漁業部は、連邦政府所属の科学者や各地の漁業従事者との合議を通じて、15カ所の漁種の漁業管理計画を策定し、漁獲削減量と漁期の開始・終了時期を決定している。

リーダーの発表によれば、トランプ大統領が12月10日に6日間の規制撤廃を宣言したため、複数の漁種においてこのプロセスが中断され、重要な会合が延期され、新たなルールの発表をめぐる混乱が生じている。

昨年の夏、クロマグロがさっそく北上したが、ニューヨーク州とニューヨークリンカーンに関連する漁業従事者にとっては、漁獲の削減が減少する数か月前の状況でもあった。マサチューセッツ州選出の連邦議員は、漁業団体、連邦政府職員により、規制撤廃が特に大西洋クロマグロに対して獲得に道を開いてしまったと述べた。

「漁業の内部で大混乱が起きている」と語るのは、連邦海洋漁業法の専門家の一人で、「これからどうなるのか不安でいっぱいだ」と強調する。規制撤廃が実施されれば、特に工場で調整される魚を狙っている小型漁船の運営に影響を及ぼす可能性が高い。

釣り業界での声も響いている。海洋生物学者のアダム・リー氏は、「規制撤廃後、漁師たちがどうなるか心配だ」と語り、漁獲データを元にした管理と政策の信頼性が毀損される可能性があると警鐘を鳴らしている。その他、漁業管理協議会の委員たちは、将来的に新たな規制が誕生するまでの板挟みに悩まされることになる。