
科学
JWSTとアルマ望遠鏡が捉えた115億光年彼方の巨大な「モンスターネビュラ」を観測(2025年3月31日)
2025-03-31
著者: 弘
JWST(ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)とアルマ望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)が共同で、約115億光年彼方にある新たな銀河、「モンスターネビュラ」を観測しました。
名古屋大学、東京大学、東北大学の研究者たちは、2023年6月28日、最新の観測結果を発表しました。この観測は、宇宙における星の形成過程や初期の銀河の進化について新たな知見を提供するものです。特に、115億光年の距離にある「ADF22.A1」と呼ばれるこの銀河は、過去の観測から得られた情報と照らし合わせることで、非常に高い速度で物質を生成していることが確認されました。
これにより、同時代の他の銀河においても同様の現象が観測されていることがわかりました。この発見は、宇宙初期の環境における物質の凝縮・流動のメカニズムを解明する手助けとなるでしょう。
名古屋大学の梅田特任助教のコメントによると、「この発見は、銀河の形成過程における新たな光を当てるものであり、宇宙の歴史を理解する上で重要なステップです」と述べています。
さらに研究チームは、今後もJWSTとアルマ望遠鏡を利用した観測によって、これまで以上に詳細なデータ収集を行い、宇宙の謎を解明していく予定です。この観測プロジェクトは、数十年にわたって続けられ、宇宙の初期状態に迫る貴重な情報を提供しています。
今後の観測によって、さらに多くの未知の銀河や星生成のプロセスが明らかになることが期待されており、宇宙研究の発展に寄与することでしょう。