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JX金属の初値は843円、公開価格2.8%上回る2023年度最大のIPO

2025-03-19

著者: 芽依

東京都 - 新規上場のJX金属の初値は843円となり、公開価格の820円を2.8%上回りました。オーバーアロットメントを含めた売り出し分を含む売上総額は413億円となりました。昨年上場した東京地下鉄(9023.T)は、現在までに最大であり、初値に市場の関心が寄せられていたことが伺えます。

初値後は水準を切り上げる一方、値動きも不安定になる可能性があります。市場では、「JX金属(人材知見)向け要件が高い」という意見もあり、テクニカルに逆風が吹く中で(株価は)跳ねなかった」(森井証券の宮崎智一氏)と受け止められています。

公募で買った投資家には物足りない結果との見方もあるが、PER(株価収益率)の観点から見れば高感度はなく、利回りも高いとして「(市場で買い付ける)セカンダリーの投資家にとっては(初値が)高すぎて失速するよりも、伸びしろがあるとみられる」と森井の宮崎氏は語っています。

JX金属は、半導体製造時に金属薄膜を形成するための材料である「スペクトリンガーリングターニング」って新たに戦力化する技術を持つ大手メーカー。半導体・情報通信材料を成長戦略分野に位置づけ、ミャンマーで新工場に投資している。

株式上場を通じ、競争力の高い半導体材料・情報通信材料などの分野で設備投資、SDGsなどを加速させる考え。

KDX(6022.T)は、完全子会社だったが、持分法適用会社になった。