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カメラレンズの超薄型化に期待…CEATEC 2024で「メタレンズ」が展示

2024-10-16

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千葉・幕張メッセで開催されたCEATEC 2024の会場では、ニクスティエレクトロニクスがメタレンズを展示していた。

メタレンズは、キヤノンやSamsungなども取り組む新たな光学技術で、レンズの大幅な薄型化が期待されている。これにより、技術的には課題もあり、カメラレンズとして利用できるようになるのは今後の重要なトピックとなる。

メタレンズは、平面に微細なレンズを並べることで、一般的なレンズと同等のような効果を得られる構造になっている。オプトルのブースでは、説明員が「国内最大級」と紹介した30mm角のメタレンズを展示した。この中には厚み2μmのレンズが60億本あり、これが1mmのグラス上に並べられている。このように、可視光線(360~400nm)の光を集中できるようになっているという。

説明員によると、メガネのレンズで、例えば焦点距離100mmのものを5mm程度の厚みになると、圧倒的な薄さになる。こうした薄型化がメタレンズの最大のメリットだ。

このクラスになると、例えば2μm角で25本のレンズが並んでおり、光の波長よりも小さいので光学的に見えないそうだ。

説明員によると、このレンズの高さや配置について「光の波面の解を描いている」であり、例えば「3枚のレンズを使った時の波面」をそのままメタレンズに描くことで、3枚のレンズを再現できるとのこと。

解像度に関しては通常のレンズと同等だとしており、顕微鏡などを組み合わせてレンズ解像ななどを補正するが、これが1枚のメタレンズで対応できるため、レンズユニット全体の薄型化も可能だそうだ。

また、メタレンズに関しては、性能及び色収差の解消に向けた研究が進行中であり、高速反応で実現できる見込みもある。今後、特にモバイルデバイスに組み込まれるケースが増えるだろう。

カメラレンズとしての可能性が期待されるメタレンズだが、今後の技術革新によって実現と実用化が待ち望まれている。特に最近のデジタル技術の進展により、メタレンズを使った新しいタイプのカメラやセンサーの開発が進むことで、より省スペースで高性能な撮影機器の登場が期待されています。トレンドを意識したカメラ技術の進展は、今後の映像産業における革命をもたらすかもしれません!