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カナダのカーニー首相「関税に対抗措置で戦う」 トランプ大統領演説受け - 日本経済新聞

2025-04-03

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【ニューヨーク=三島大地】カナダのカーニー首相は2日、トランプ米大統領の演説後、記者団に「関税に対抗措置で戦う」と述べた。米国がカナダに対して3日から「自動車への関税措置を発動する」としていることに対抗する意向を示した。

カナダは自国産業を守るため、25%の関税を発動する見込みであり、鉄鋼やアルミニウムに対しても関連する関税措置が続くことを警告した。「一連の措置は直接的に何百万ものカナダ人に影響を及ぼす」と述べ、影響を受ける人数が100万人を超える可能性があると強調した。

具体的な内容は明らかにされていないが、カナダ政府は2日夜、関連閣僚と会議を開き、反発措置に関する議論を行う予定。カーニー首相は28日、トランプ氏との電話会談の際、カナダが米国製品に対して追加関税を課す方針を示唆していた。

カナダは2023年に米国との貿易関係が不安定になることを懸念しており、トランプ政権による製品への過剰な追加関税の発動が、カナダ経済に深刻な打撃を与えると考えている。この貿易戦争によって、お互いが関税を高め合う事態が続けば、両国の経済成長にブレーキがかかるとの危惧が広がっている。