健康

コロナ後の自己免疫疾患、長期的な影響を 韓国・後向き全国人口ベース研究 | ヨミトク(読売新聞)

2024-11-29

著者: 健二

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と自己免疫疾患との関連についての研究が限られている中、韓国の研究チームが実施した大規模な後向き研究が注目を集めています。この研究では、COVID-19から回復した患者の自己免疫疾患発症リスクに長期的な影響を持つかどうかが調査されました。

研究に参加したのは、COVID-19から回復した総数1,500名以上の患者で、彼らの病歴や診断を追跡しました。結果として、これらの患者において、自己免疫疾患の発症リスクが有意に上昇していることが確認されました。特に、重症感染を経験した患者では、リウマチや自己免疫性肝炎などの重篤な疾病にかかるリスクが高まる傾向が見られました。

この調査は、韓国疾病管理庁(KCDC)の支援のもと、2022年1月から2023年6月までの期間にわたり行われました。研究によると、COVID-19感染後の自己免疫疾患発症は、男女や年齢にかかわらず見られ、今後の公衆衛生政策において重要な影響をもたらす可能性があります。

また、研究チームは、長期にわたる健康フォローアップが必要であること、ならびに予防策の強化が求められると強調しています。自己免疫疾患の診断が増加する可能性があるため、医療機関での早期検査や適切なケアを受けることが重要です。

コロナ後の健康への影響は今後も注目されなければならず、今回の研究結果はその一端であると考えられます。専門家からは、今後もデータ収集を続け、さらなる研究が必要とされるとの声があがっています。この調査を基にした新たな治療法の開発が期待されます。