
コロナワクチン接種後に「血友病」を引き起こす事例…知られる副反応が新たに判明(メディカルトレンド)
2025-04-02
著者: 芽依
研究グループが発表した内容とは?
編集中:アメリカのジョージ・ワシントン大学の研究者らが発表した内容を教えてください。 5名の研究者:アメリカのジョージ・ワシントン大学の研究者による研究では、新型コロナウイルスワクチン接種後に後天性血友病Aという病状を発症したケースが報告されました。後天性血友病Aは、体の中で血液を固める働きをする第VIII因子(FVIII)に対する抗体ができてしまい、出血を引き起こす病気です。
今回の患者は、大腸の検査や腎の治療を受けた後に血痕や血の塊が出る状態が表れ、医療処置が必要になりました。また、この病気が発生する前に、新型コロナウイルスワクチンのmRNAワクチン接種を受けていました。研究の結果、血液が固まりにくなる異常が見つかり、後天性FVIIIインヒビターと呼ばれる抗体が原因であることが判明しました。そこで、ストロイドとシクロホスファミドという薬を使って抗体を減らす治療が行われました。
研究では、新型コロナウイルスワクチンがこのような抗体の発生を引き起こす可能性があると指摘しています。ただし、今回の症例報告だけでは、「ワクチンが後天性血友病Aを引き起こしたとは断言できず、ワクチンの安全性や公衆衛生の判断には慎重な対策が必要」としています。
論文は専門家の審査を受けており、「研究に特定の資金援助はなく、著者たちも利益相反はない」と記されています。この報告は、ワクチン接種後の自己免疫疾患に関してさらなる研究が必要であることを示唆しています。ワクチンの安全性を確保するためには、リスクを総合的に考えて、冷静に判断することが重要です。国や医療機関は今後もワクチンに関するデータを収集し続け、国民への情報提供を行う必要があります。特に血友病や自己免疫疾患のリスクがある方は、ワクチン接種に関する専門家の意見を参考にしながら、十分な理解を持つことが求められています。