北朝鮮による拉致被害者の救出を求める全国民大集会が、東京都内で23日に開催された。この集会では、被害者家族の「タイムリミット」が迫っているとの発言が飛び交った。特に、親世代から継続される被害者への切実な想いが強調された。

「今日元気であっても、明日は体調を崩してしまうかもしれない」と、家族会の代表である横田恵子さん（60）が語り、拉致当時の13歳の弟、横田拓也さん（56）は親世代を守るため、こうした思いを示した。

拓也さんは「親世代が健在なうちに、国内で拉致被害者との再会が果たされなければならない。日本政府は、タイムリミットがあることを意識してほしい」と強調した。また、家族会は「拉致被害者と親世代の生存のうちに再会できればまだいい。しかし、拉致被害者が親世代の死亡後に帰国しても、なぜ生存のうちに帰国させられなかったのか」との憤りも表明した。

なお、拉致問題に関する具体的な解決算定を求めるため、家族会の横田哲也さん（64）と中村祐子さん（46）は、日本政府による拉致被害者の早期帰還を要求している。特に高齢化の波が押し寄せる中、家族の思いが一層切実になっている。

拉致被害者の帰国を待ち望む中で、皮肉なことに高齢化が問題となり、福祉や社会保障の面でも国民の意識が高まっている。拉致問題の解決と同時に、国としての責任を果たす必要性が一層求められているのだ。

こうした状況の中で、拉致問題を解決するためには、国際社会との連携も鍵となる。政府はより一層の取り組みを行い、被害者家族の声に耳を傾けていく必要がある。拉致問題の解決は、単なる国益の問題ではなく、人道的な側面も真剣に考えなければならない時期に来ている。