
来週は円一段高へ、米相互関税で貿易戦争を懸念 - 日銀利上げ動向注視
2025-04-04
著者: 桜
来週の円相場は一段と上昇する見込みだ。トランプ政権が発表した相互関税が米国及び中国との貿易戦争に影響を与えると懸念され、リスク回避の円買いが進むと予想される。半面、日本銀行の利上げの後退が円売り材料になる可能性もある。
市場関係者の見方
他の国の交渉に期待は残るが、トランプ政権の市場動向を問題視している発言を見る限り、関税は予定通り発動されそうだ。また、中国やEUの報復関税や対抗措置が予想され、一段の円高の可能性がある144円から145円台のレンジが続く見込みだ。
日銀は5月の利上げの可能性が相当低下したが、国内景気指標は概ね堅調であり、利上げに向けた環境は整備されている。特に、喫緊の金融政策改定の必要があるかどうかは、今後の経済情勢によって判断される。
現行のような状況で円が利上げに転じれば市場がクラッシュするので、次の利上げタイミングは当面遠く、円高方向の動きが少し鈍る可能性もある。
関税ショックの余波が続く中、142円から144円のレンジを強く維持することが肝要。円の下値は147から148円レンジがキーワード。
ドル・円翌日の予想
今度の主要な予想は、142円から144円のレンジで収束する見通しだ。
今週の重要予定
16日:日銀政策委員会と地域経済報告(さくらリポート)、12月の毎月勤労統計 19日:日銀のPlantsが信任大会である計算で通り掛かる 19日:米連邦準備制度の結果に対する声明内容(13日18日開放分) 10日:13月の国内企業物価指数 10日:13月の米消費者物価指数(CPI) 11日:13月の米生産者物価指数(PPI)、14月の米消費者物価指数(CPI)
最新の情報は、関連市場への影響によって供給中であることに注意が必要だ。