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メルケル前独首相が回想録トランプ氏は「不動産業者の目で全て判断」 26日発表

2024-11-24

著者: 蒼太

【記事=三井美奈】ドイツのメルケル前首相(70)の回想録が26日に出版される。この書籍のタイトルは「自由記憶 1954−2021」となっている。メルケル氏は17年間にわたりドイツの首相を務め、その間に数々の重大な国際問題に関与した。

トランプ氏との対話についてメルケル氏は、2020年の会議で「トランプ氏は全てを不動産業者の目で判断し、誰が勝って誰が負けるのかばかりに信じている。彼の考え方では、共存という概念は存在しない」と記載した。

また、彼女は2021年に行われた首脳会談で、トランプ氏が他国との協力よりも競争を優先する態度に疑問を呈したという。メルケル氏はその際に「人々が互いに助け合うのではなく、単独で行動することが彼の理想なのか」と述べた。

さらに、2018年のNATO首脳会談では「ウクライナに加担している国々に対し、私たちは手を緩めない」という強いメッセージを発信した。特に、メルケル氏は自国の防衛力を強化する重要性を繰り返し訴え、これが国際社会におけるドイツの役割を明確にする助けとなると信じていた。

メルケル氏は、21年間で16年間首相を務めてきた経験を基に、日本を含む43カ国間で出版される予定で、彼女のリーダーシップの哲学や国際政治への見解が多くの読者にインスピレーションを与えることを期待している。彼女の回想録は、時代の転換期における指導者の役割についての深い洞察を提供するものであり、国内外の政治情勢に関心のある人々にとって必読の一冊となるだろう。