米、ガザ停戦求める安保理決議案に拒否権行使

2024-11-20

著者: 健二

【10日 ロイター】 - 国連安全保障理事会は10日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦を求める決議案を採決しましたが、米国が常任理事国として拒否権を行使しました。この決議案は米国が提案したもので、「即時かつ無条件の停戦」を求める内容でした。ランディ・マン情報局の局長が「米国は停戦の一環として人道的支援の拡大を求める声も拒絶した」と認める発言があり、各国の関心が集まっています。

米国は、ガザ地域における動きが非常に難しい実情を踏まえ、今回の拒否権行使に至ったと説明しています。一方、他の国々は、人道的危機が深刻化している中で米国の立場を批判する声が高まっており、中国やロシアなどは「米国は真摯な解決策を見出すべきだ」と強く求めています。

さらに、国連では「数千の死者や負傷者が出ており、非武装の市民が大きな影響を受けている」と情勢を厳しく指摘しています。このまま停戦が実現しない場合、被害がさらに増大する恐れがあるため、国際社会における米国の影響力にも疑問の声が上がっています。

イラクやアフガニスタンにおける過去の軍事介入の結果が、今再び影響を与えているとも言われており、「国際的な観点から見て、米国はリーダーシップを放棄している」との意見も存在しています。

今後の展開に注目が集まる中、この決議案に対する各国の反応が更に深化するとみられています。