
米国プリンストン大学への政府助成金停止、反ユダヤ主義調査絡み
2025-04-03
著者: 花
[ワシントン 1日 ロイター] - 米国プリンストン大学は1日、政府が同校への数十の研究助成金を凍結したと発表した。トランプ政権はキャンパス内で反ユダヤ主義があると判断した大学を標的としている。
プリンストンのクリス・アイスグルーバー学長は、助成金の凍結理由は明らかにされていないが、支援が停止された金額も明確にされていないとコメントした。
大学は声明で、凍結された助成金は主に反ユダヤ主義を巡る調査や啓発活動へのものであると伝えた。学長は「この措置は支援の理由が示されず、資金が停止されたことも明確にされていない」と述べた。
反ユダヤ主義の根絶を目指す連邦政府の政策が長引く中、アイスグルーバー学長は「我々はこの問題について理解を深め、対策を講じる必要がある」と強調した。
エネルギー省は「われわれはこの問題に真剣に取り組んでおり、引き続き各大学と協力して対話を重ねていく」と表明しているが、実際の影響は今後の教育機関や学生の活動に及ぶ可能性が高い。
教育省は先月、同じくプリンストン大学に対し、反ユダヤ主義に逃げるのではなく、オープンで透明な議論を推奨する文書を送っている。助成金凍結には学生や教員から多くの反発が寄せられ、「これは教育の現場における言論の自由を脅かすものである」との声が上がっている。
さらに、大学が反ユダヤ主義に関する報告書を提出する必要があるとの要請が出ているが、大学側は「すべての学生が公平に教育を受ける権利があることを忘れてはならない」との立場を強調している。この問題は今後も議論を集めることが予想され、アメリカ国内での教育制度や学生の権利に関する重要なテーマとして浮上し続けることとなりそうだ。