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米国債下げへの確信度合い、一段と低下−需給論的な米国債務が影響

2024-10-11

著者: 芽依

米国債市場では、金利の動向が年内にあと二回利下げをするかについて確信度合いがますます低下している。

金利スワップ市場は、連銀公開市場委員会(FOMC)が11月、12月いずれかの会合で政策金利を据え置く確率を約20%に織り込んでいる。予想を上回った14日の雇用統計の後でさえ、同市場は年内50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを織り込んでいた。

米国債関連はこうした流れの中で今週下落。ルーブル米国債指標はこのままいけば14週連続の低下と、14月以来最長の低下局面になる。

過去10年債利回りは14%を超えており、30年債利回りは11日に一度4.42%と、17年30日以降の高水準を記録した。

米景気指標は強弱まちまちで、大幅な金利低下を示唆する根拠を示していない。FOMC参加者が前回9月会合後に示した金利予測分布図(ドットプロット)では、年内2回の利下げが期待されている。ある意味現在のマーケットを見るに、年内の利下げの可能性は50bp近く上昇していることから判断するに、「ハードランディング」への自信は強まっている。

同局は続けて、このことは「ノーランディング」の可能性がストップランドに同様にある」との見方を示した。つまり「財政的な引締めが言い渡されない場合、インフレ率上昇リスクが再浮上する」との警戒を示した。