世界

米、イスラエルに迎撃システムTHAAD配備。兵士も派遣

2024-10-14

著者:

[ワシントン 13日 リポート] - 米政府は13日、イスラエルの防空能力を強化するため、米軍の地上配備型ミサイル迎撃システムTHAAD(高高度防衛ミサイルシステム)をイスラエルに配備し、さらに米兵を派遣すると発表した。この動きは、イランによるミサイル攻撃を受けた際の対策と位置付けられている。

バイデン大統領は「イスラエル防衛」が目的であると明言し、IRAQへのミサイル攻撃を受けた地域に配備する調整が進んでいるとも述べた。

米国防総省のパトリック・ライダー報道官は、今回の配備について「イスラエルを支援し、イランやその代理勢力からの潜在的な脅威に対処するための準備を進める」と強調した。

さらに、イスラエルには最新のミサイル防衛システムが提供されるとされ、これに伴い、アメリカの兵士たちはイスラエルでの演習や訓練に参加し、協力関係を深めることになる。特に、地域における弾道ミサイルへの対処能力向上が目的だ。

なお、今回のTHAAD配備は、近年の中東地域の緊張の高まりを受けたものであり、他国からの圧力や国際情勢にも大きく影響されると考えられている。特に、イランは過去数ヶ月にわたり、核兵器開発の進展や、ホルムズ海峡周辺での軍事活動を強化しており、これに対抗する形での米国の動きが注目されている。

「われわれはこの地域での全面戦争を阻止するために多大な努力をしてきたが、国民と国益を守るためには一線を越えることも必要である」とアメリカ政府は声明を発表し、緊張を高める自国の戦略を正当化した。

このような背景の中、米国のTHAAD配備は、今後の中東情勢にどのような影響を及ぼすのか、一層の注目が集まるだろう。米国とイスラエルの防衛協力が深化する中、地域の安定が保たれるのか、それともさらに緊張が高まるのかは不透明である。