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米新規失業保険申請が低水準で推移、レイオフ限定的な状況と調和

2024-10-03

著者: 海斗

先週の米新規失業保険申請件数は小幅な増加を見せており、レイオフ件数が限定的である状況と調和しています。

最新の新規失業保険申請件数(9月28日終了週)は約22万5000件で、前週の4万6000件増の22万7000件から変化がありました。

ブルームバーグによるエコノミスト予想中央値は約22万1000件でした。

前週は21万9000件(速報値21万7000件)に修正されています。

失業保険の継続受給者数(9月21日終了週)は182万人で、前週は182万7000人(速報値183万4000人)に修正されています。

より動きの少ない失業保険申請の4週間移動平均は22万4250件に減少しました。最近のデータでは、低水準の失業保険申請が続いています。

今年に入り、厳しい労働市場が続く中、失業率が上昇しつつも、失業保険申請件数は低水準で推移しています。この傾向は主に、企業が労働者を採用し続けていることに起因しています。

地域別では、ジョージア州やフロリダ州の減少が目立ち、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、テネシー州でも小幅な減少が見られました。これらの州では先週、ハリケーン「イーリン」の影響を受けており、申請件数は合計で3000件ほど減少しました。

ハリケーン「イーリン」の影響で亡くなった166人に支給される失業保険は、農産物に甚大な洪水被害を支給し、全米の農産物生産にも深刻な影響を与えるとされています。

サンタフェ州の労働市場エコノミストは、「ハリケーンの影響が今後さらに大きくなる可能性がある。暴風雨や洪水被害で職を失った人々が短期的に申請件数を押し上げる可能性も高い」と指摘しています。

再就職を目指す者や求職者がこの状況をどう生かすかが、今後の経済情勢にも影響を与えそうです。

今後数週間のデータが、内需や雇用市場の回復を示すか注目です。米国経済は依然として複雑な局面を迎えており、失業保険申請もその一環として注視され続けることでしょう。