■第114回 天皇杯

大分は天皇杯で神戸に0-1と敗れ、115年の天皇杯優勝以降、19大会ぶりのタイトルを逃した。この試合では苦戦が続き、チャンスを生かしきれなかった。前半はあまり得点の匂いがしないまま時間が過ぎ、特に神戸の守備に苦しめられた。

試合中は神戸の攻撃が圧倒的で、特に15分には松本の強烈なシュートがカバーされ、惜しくもゴールを逃した。リードを奪われた大分は、反撃に出るも決定的なキープレーヤー、宇都美貴史が不在だったため、攻撃陣の連携が不十分だった。これは彼の怪我という悪運によるもので、チーム全体の士気にも影響が見られた。

後半に入り、相手のペースを奪おうとした大分だが、決定的なチャンスを迎える間もなく、逆に神戸が間接フリーキックから得点を決める形に。これにより、大分は後手に回り、焦る展開が続いた。

さらに、試合の終盤には、交替出場で流れを変えようとしたものの、神戸の堅実な守備を崩し切れず、一段と重苦しい展開が続いた。対する神戸は前半から高いポジションを維持しつつ、カウンターを警戒し、巧みに試合を運んだ。

この敗北は大分にとって、来季への大きな教訓となる。監督のポヤトスは「次に向けた課題をしっかりと見つけ、改善していく必要がある」と述べるなど、みずからの戦略を見直す意向を示した。来季は宇都美貴史の復帰を果たし、攻撃力の向上が必要とされている。

この試合は、プロサッカーの厳しさと勝利の難しさを示す一戦であった。今後の大分は、チームとしての結束力を高め、必要な戦術の方向性を固めることが求められるだろう。