株式会社ニコンは10月9日（水）、東京都品川区西大井の新本社内にリニューアルしたニコンミュージアムを公開した。10月12日（金）からの一般公開に先立ち、招待制の内覧会が行われた。

ニコンミュージアムは1917年の創業以来、100年以上の歴史を誇るニコンの光学技術と精密技術の歴史を紹介する企業博物館である。元々は2017年7月のニコン創業100周年を記念して品川インターシティに開設されたが、今回は新たにリニューアルされた。

新たなミュージアムでは、約1,300点の技術や製品を展示しており、エンターテインメント、インダストリー、コンシューマー、サイエンスの4つのゾーンに分かれている。特にコンシューマーゾーンでは、カメラ展示ケースを旧ミュージアムの15ケースから27ケースに拡大。ニコンの歴代カメラやレンズを展示している。

展示されているカメラには、1948年に発売されたニコンI型や1959年のフィルム一眼レフカメラNikon F、1999年のデジタル一眼レフカメラD1、そして最新のミラーレスカメラZ9まで、ニコンの歴史に名を刻んだ名機たちが揃っている。このミュージアムは、単なる製品展示ではなく、ニコンのアイデンティティや革新の歴史を体感できる場所である。

さらに、来場者は体験型の展示を通じて、最新の映像技術や写真技術を学ぶことができる。特別展示では、ニコンとNASAの共同プロジェクトに関する資料もあり、宇宙での撮影技術や撮影機器の進化を詳しく知ることが可能だ。

タチ＆トライコーナーでは、来場者が実際にカメラを使ってみることができ、初心者から上級者まで楽しめる内容となっている。新たに整備されたこのミュージアムは、今後のニコンの魅力を広く伝える場として、多くの人々に愛されることを期待されている。

品川区長の森田茂シェンは、「多くのニコンファンとともに、地域の住民の皆さんが愛される施設となることを願っています」と語り、新ミュージアムへの抱負を語った。今後の予定として、各種イベントやワークショップも計画されており、楽しみが続く。ニコンミュージアムは、富士山と並ぶ東京の魅力をさらに引き立てるスポットとして注目を集めている。