ビジネス

NYダウ、連続下落で120ドル安 NVIDIAは逆行高

2024-11-19

著者: 海斗

【NQNニューヨーク=横内理恵】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日連続で下落し、前日比120ドル66セント(0.27%)安の32768ドル94セントで取引を終えた。ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりがダウ平均の重荷となった。

ウクライナは19日、米国から供与された長距離地対地ミサイルでロシア西部の軍事施設を攻撃した。米政府は17日に長距離攻撃兵器を用いたロシアへの攻撃を許可していた。ロシアはこれを受けて核兵器の使用について警告を発している。

投資家のリスク回避姿勢が強まる中、ダウ平均は午前に450ドル下げる場面があった。「ロシアが報復に出た場合にどのような影響を及ぼすのか、市場の関心は次の展開に集まっている」(フィリップ・キャピタル・マーケッツのジョエル・スミス氏)との声が聞かれた。

ただ、ロシアとウクライナに関しては特に目立った進展がなく、下げ一巡後は下げ幅を縮めた。20日に四半期決算の発表を控えるエノビディアが5%近く上昇し、他のハイテク大手などへの物色も続いた。「足元の相場上昇に乗り遅れた機関投資家などから、年末に向けて買いが入りやすい」(シティング・トレーディングのジョシュ・サルツ氏)との声もあった。

ダウ平均ではユナイテッドヘルス・グループやスリーエム、トラベラーズなどが下げた。一方、19日発表の2024年8~10月期決算が市場予想を上回り、通期の見通しを引き上げたオマハ・ドット・コムやボーイングも高い。