ポケモンショックようなら。画面の点滅を抑制するメガネ
2024-11-28
著者: 雪
もうポケモンショックを起こさない。
ある時期から、テレビ番組を見るときに「テレビを見る時は部屋を明るくして離れて見てください」という注意書きが表示されるようになりましたよね。
あの放送事故をご存知?
多い人はご存知ないかもしれませんが、原因は1997年12月に放映されたアニメ『ポケットモンスター』で画面が激しく点滅し、一部の視聴者が光過敏性発作で救急搬送された放送事故なんです。
当時『ポケモンショック』として知られるこの事件。今は当時より激しく点滅する表現は減ったと思いますが、辛いシーンは今でもあります。
フルライトカット
バーミンガム大学とグラスゴー大学では、テレビが出す特定の光(の波長)を抑え、光過敏性発作を防ぐレンズが共同開発されています。
彼らが使用する「コレスティック液晶ディスプレイ(CLC)」は、660〜720nmの波長の光を98%以上カットするという優れもの。
現在はメガネのレンズに搭載し、テレビやゲームを見る時だけ電源が起動します。
CLCは固体と液体の中間みたいな物質で、加熱によって渦巻き状の分子配列を変化させる必要がありますが、36.5度まで温めないと機能しません。
現段階では着用者が快適な温度で動作するもので、室温26度以内という条件があるそうです。
オン/オフできるのが大事
変化しないフィルターもあるにはありますが、それだと薄赤色が50%程度しか抑制できないそう。しかも画面はまっ暗にフィルターを通した色合いになり、切り替えができません。
SFのようなプロジェクト
研究者らがこのプロジェクトを始めたのは4年前、「最初はまるで空想科学のように感じました」とのこと。
それでも実現させようとしているから、科学者はすごいですね。”
将来の展望
今後はもっと高温の環境下でも使え、加熱と冷却にかかる時間の改善を目指すとのことです。
メガネをかけるのは邪魔臭いので、理想はテレビ画面に組み込まれたらいいなと思うんですが…実現しますかね?