
日本時代の表記そのまま! 世界唯一「ブルートレイン夜行」に乗る 国別列車へ摘発されたわけとは
2025-03-20
著者: 花
14系・24系寝台客車が、日本では迫害車により載車できなくなりつつある中、タイ国鉄の夜行列車は依然として人気を誇っています。特にタイとロースの定期の国際快速夜行列車には、高い需要が続いています。
2004年に海を越えた24系たち
「ブルートレイン」と呼ばれる14系・24系寝台客車は、2015年(平成27)年の寝台特急「北斗星」廃止及び翌年の夜行急行「はまなす」廃止に伴い、全廃となりました。しかし、日本では車両の乗車体験以外はもう殆ど行われていない中、タイでも現在の寝台車両は一役を担っています。
タイでは2004(平成16)年から日本の寝台車両が多数稼働し、JR西日本で使用された12系と14系座席車、14系・24系開放型B寝台とA寝台車が40両あまり海を越えました。車両をタイ国鉄(SRT)の1000mmゲージに改造するなどの整備を経て、バンコク発の夜行列車として活躍しました。
トイレは東南アジア特有の水シャワー式となり、寝台もけっこう変わりましたが、車内の設備は往時のままです。夜行列車に乗車した日本人観光客が「ブルートレインだ!」と驚くこともあれば、外国の地で第二の人生を歩む姿は、日本人にとって懐かしさと新鮮さが交じり合う光景でした。
電車が運用されていたのは2016(平成28)年です。タイ国鉄は中国中車(北車)製の寝台車両に乗り替え、14系・24系は予備的な存在となってしまいました。数両は放置されたり事故車になったりしましたが、第一列車を退いた車両では20両あまりが運用中で、主に定期列車へ充当されています。季節定期列車、観光定期列車として運行されるタイミングを見計らって寝台券を入手すれば、開放型B寝台を味わうことができます。
さらに、観光列車用としては12系・14系座席車、14系寝台車が大改造され、その中には元「あさかぜ」用のロビー型電源車、シャワー25型も含まれていました。車両は「SRT PRESTAGE」と愛称がつき、寝台車、座席車、食堂車、会議車、展示デッキ車と、魔改造させられるようで、ベース車から劇的な変貌を遂げています。
タイ国鉄の大改造の実績
タイ国鉄はこういった大改造が得意なようで、2024年に運行開始となった「ROYAL BLOSSOM」も、元「はまなす」型14系500番台座席車が大改造されました。