【東京12日】 – 江田五月氏は12日午後、中国の王毅外相との会談後に記者団に対し、福島第1原発の処理水放出以降、中国が日本産水産物の輸入再開に向けて進めていることを発表した。江田氏は「再開に向けた関連プロセスの進展を確認できた」と語った。再開時期については、具体的な目処は示されなかったが、関係改善に向けた期待が高まっている。

江田氏は、「昨年9月の発言に基づき、中間での共通認識が得られていることが重要だ」と強調し、輸入再開に向けた関連の協議を進めていく考えを示した。コメや牛肉など農産物の対中輸出についても早期の再開を目指すことが確認され、各国の農産物に対する依存度を下げる動きが強まる中、日本としてもその市場を勧誘する意向が見えた。

会談では、王毅外相からも日本政府との関係を重視する発言があり、両国間の信頼関係構築への意欲が伺えた。また、江田氏は自衛隊の任務についても触れ、「地域の安定に寄与するための自衛隊の役割を認識し、他国との連携を強化していく必要がある」と述べた。

この日は、都内で中国、韓国との3カ国外相会談に臨んだ江田氏は、中国の王毅外相、韓国のパク・ジン外相との会談後、日本の農産物の輸出促進に向けた共同声明が発表された。いずれの会談も、トランプ政権下で対立が続いていた問題にも言及され、特に水産物については、中国との接続強化が再認識される重要な機会となった。

さらに、日本の農業分野での競争力を高めるために、国内外での市場拡大が急務であることが強調され、特にコメや牛肉の輸出に関する具体的な戦略が求められている。将来的には、中国市場への依存度を減少させつつ、安定した農産物供給を他国に向けても強化する必要がある。日本国内でも農業政策の見直しが進められ、新たな農業ビジネスモデルの構築が期待される。