
「セックスしても射精できない」「硬さ不足の改善法は?」名医が回答!あなたの疑問に専門家が答えます!
2025-03-23
著者: 裕美
「健康Q&A」では、日本経済Goodayの連載や特集でお馴染みの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートが月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みにお答えします。2025年3月の回答者は、男性の性機能障害に詳しいプライベートケアリンク東京の小屋健吾先生です。
小屋先生は、ED(勃起不全)や射精障害など、男性の性機能障害に詳しいエキスパートです。日本経済Goodayでも「男性不妊症の実態と治療法」という記事にご登場いただいています。特に、男性のセックスに関する悩みやその解決策に関して多くの質問が寄せられました。回答は、前編・後編の2回に分けてお届けします。
小屋先生(以下敬称略):よろしくお願いします。
質問:セックスの快感がなくなった原因は?
小屋:年を取ると勃起力が落ちますが、射精の快感も弱くなることが多いですね。たくさんの要因が絡み合っているのが現実です。
質問:どうしたら機能が改善される?
小屋:例えば、糖尿病など、原因を抱えている場合もありますが、いろいろな要因が重なっていますので一概には言えません。『ED治療ガイドライン第3版』には、EDのリスクファクターとして12項目挙げられています。『加齢』『糖尿病』『肥満と運動不足』『心血管疾患』『喫煙』『テストステロン(男性ホルモン)低下』などです。
質問:なぜ糖尿病になると性機能が低下するのか?
小屋:糖尿病というのは「血管がボロボロになっていく病気」ですから。血管と神経に障害が生じてくるために、そこにおいて勃起ができなくなる障害が出てきます。また、神経と絡むと勃起にも影響を与えるため、糖尿病も重要な要因となってきます。
質問:喫煙や高血圧がなぜ影響するのか?
小屋:喫煙や高血圧がいけないのは血流を悪化させるからです。血流が悪くなると、勃起不全や射精障害のリスクが高まります。
ここで特筆すべきは、性機能の問題が心の健康にもつながる場合が多いという点です。ストレスや不安から、セックスのパフォーマンスが影響を受けることもありますので、メンタルヘルスも重視する必要があります。認知行動療法や心理カウンセリングといったアプローチが有効な場合もあります。